アナログがブームになっている

レコードが流行っている

高校〜大学時代は、アナログレコードを聴いていました。マイケル・ジャクソンや、ディスコミュージックが流行った時代ですが、デビュー当時、マイケル・ジャクソンは、CDはまだ未発売で新譜はレコードで聞きました。小田和正さんやサザンオールスターズさんなど、今も活躍しているミュージシャンもこの時代はレコードでした。当時買ったレコードは、今も大切に保管して、気が向いたら聞いていますが、CDとはひと味違う良さがあります。
最近レコードがクローズアップされ、彼らの音楽が再びレコードで発売されるようになって、とても嬉しく思います。

CDはレコードよりも音が悪いのか?

CDには、レコードが収録できる「20kHz以上の高い音」が収録できないから音が悪い。これは、すでに言い古されたことです。しかし、メーカー側はそれを認めることがありませんでした。しかし、その彼らは今「ハイレゾ」や「DSD」という名称で、すでに廃れた「DVDオーディオ」やマイナーな存在になってしまった「SACD」の音質が圧倒的にCDよりも高音質だと言っています。結局彼らは「利益が出る技術」に「適当な言葉」を付けて売っているだけで、その裏側には「科学的根拠」は全くないのです。
それはともかく、レコードがCDに変わったとき「楽器の音色(色彩感)」が薄くなり、音楽の持つ雰囲気が損なわれてしまったことは問題でした。女性ボーカルなどをCDとレコードで聞き比べると、やはりレコードの方が艶っぽく聞こえます。楽器の音色は、「非常に繊細な音の重なりによって構成」されています。しかし、CDのフォーマットでは「アナログをデジタルに変換する際に切り捨てられる成分」が大きく、「楽音の美しさや瑞々しさが損なわれてしまう」ことがあります。CDの音が「刺々しい」・「粉っぽい」・「デジタル臭い」と言われるのはそのためです。

この原因を私は次のように考えています。
CDでは20kHzを急峻に遮断するため、楽器本来が持っている「エネルギーバランス(倍音構造)に大きな変化が発生」します。レコードのようにあるところからぼけてゆくのではなく、電気的に遮断されて「あるところから」突然消えるのですから、パターン認識で音を聞いている人間が、「元々の音とは違っている」と感じるのは当然です。レコードなら「元の形はぼやけながらも残っている」ので、情報が劣化しても「元の情報(雰囲気)」は感じ取れるのでしょう。
この考えが正しいかそうでないかは別にしても、CDよりレコードを好む音楽愛好家がまだまだたくさんいらっしゃって、今またレコードが売れている事実から「CDフォーマット」には「音の美しさを完全に再現できていない」という問題があることがわかるはずです。しかし、2000年以降デジタル技術が急速に進歩し、CDプレーヤーの音質は飛躍的に改善しています。2000年には、CDがオーディオをダメにすると考えていた私ですら、最近ではCD以上の音はいらないと考えているほどです。
けれど最近は、CDフォーマットという問題以前に「録音時(記録時)の圧縮」が、音楽性を損なう大きな原因になっています。圧縮とは、原音から「人間が感じにくい小さな音」を取り去ることで、「データー量を少なくする」音声データー処理方法です。これ以外にも、演奏の平均音量を上げる(音量を圧縮する)など、デジタル編集で使われる様々な手法が、音楽性を損ねています。最近の音楽が「すぐに聞き飽きてしまう」ことが多いのは、演奏者が未熟だという問題以外に「音が悪い(音に深みがない)」のも大きな原因になっているのです。
素晴らしい音質録音されているレコードと比べるのでなければ、CDの音はレコードよりも悪くありません。逆に圧縮された音源をレコードという「器を借りて販売している」だけのレコードは、当然CDよりも音が悪いのです。
メーカーは商品を売りたいがために「科学的な根拠なしに主張」をコロコロと変えています。今はレコードがブームなので、どんどん宣伝し作られていますが、「主張を変えるメーカー(一度はレコードの生産を止めてしまったメーカ−)」が再生産しているプレーヤーやレコード盤に「良いもの」は、ほとんどありません。口車に乗せられて、後で後悔しないように、くれぐれもご注意ください。

各種フォーマットによる、高周波録音特性の違い。

レコードを聞くために必要なもの

レコードを聞くには、まず「レコードプレーヤー」が必要です。けれどレコードからの出力は低く、それを聴くためには「アンプ」に「Phono(フォノ)入力」が備わっていなければなりません。また、レコードから音を取り出すための「針(カートリッジ)」カートリッジには、MM型とMC型の2種類があり、MC型は出力が低く専用のシステムがなければ、音が大きくなりません。アンプの説明書などを読んで「Phono入力」が備わっているかどうか、「MC対応」かどうかを確認してください。
もし、アンプに「Phono入力」が備わっていなければ、「フォノイコライザーアンプ(フォノアンプ)」という別のアンプを使うことでレコードを聴くことができるようになります。あるいは「Phonoアンプ内蔵プレーヤー」などを使っても、レコードを聴くことができます。

レコードをより良い音で聞くためには

レコードをより良い音で聞くには、レコードを綺麗にしておく必要があります。埃が付いたままのレコードを演奏すると、レコードとカートリッジ(針先)を痛めます。演奏前に、埃は綺麗にぬぐいましょう。レコードを清潔にすること。これがレコードをより良い音で聞き、長持ちさせるための最大のポイントです。

レコードを清潔にする簡単な方法をご紹介します。
まず、細かな霧が発生できる「霧吹き」を用意します。薬局で「精製水」を購入して霧吹きに入れます。水道水でも代用できますが、水道水には不純物が含まれているので、長く使い続けるとレコードに水道水の中の不純物が溜まってしまいます。沸騰ポットを使い続けると。ポットの中に石灰が沈着しますが、これは水道水の中に含まれている不純物が原因です。
ハイテククロス(マイクロファイバークロス)を用意します。霧吹きで水分をレコードに振り、マイクロファイバークロスでレコードをぬぐいます。この時レコードのレーベル(紙の部分)に水分を含ませないように注意して下さい。これでレコードはぴかぴかになります。
マイクロファイバークロスに「埃」が付いてくると、レコードを痛めます。新しいものを用意するか、こまめに洗って埃を取ってください。また、カートリッジの針先も、針を折らないように十分な注意が必要ですが、後から前にマイクロファイバーで軽くぬぐうと、針先の汚れが綺麗に取れます。さあ、良い音でレコードを楽しみましょう。

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