60周年記念モデル|日本の音響技術と伝統を、現代に語り継ぐ。
ウッドモデル史上、最高の贅を極めたヘッドホン。
「音を通して心豊かな人生を」というビジョンを掲げ、皆さまのおかげで迎えることができたオーディオテクニカの60年。この節目に、さまざまな音のカテゴリでそれぞれの想いをカタチにしました。周年記念をお祝いする各モデルの佇まいは、目と耳で豊かな時間をお楽しみいただける特別な存在感を放ちます。手に入れた方だけが、より深い感動に包まれる自信作。あなたがこれまで知らなかった、新しい音に出会えます。
ATH-W2022は、初代ウッドモデルでご好評いただきましたミズメ桜の木を採用しました。ヘッドホンの左右には、越前漆塗りのハウジングに、蒔絵師が一台一台丁寧にえがいた桜と鳳凰の絵柄をまとう、日本の文化や伝統を表した製品となっています。ヘッドホンの内部には、バッフル一体型の新規開発58mmドライバーを搭載し、チタンセンタードームや積層純鉄板を採用した磁気回路を組み合わせることで、音の再現性に優れた豊かで没入感のあるリスニングをご体感いただけます。世界でも限られた台数しか生産されない記念モデルです。
特徴
■初代機木材のミズメ桜を復活
・クリアな音場、伸びやかな音色
1996年の初代モデル ATH-W10VTG以来、25年以上に渡り、ヘッドホンに適したさまざまな種類の木材を探し求めてきました。美しい杢目と木そのものが持つ音響特性により、クリアな音場を再現しながら、伸びやかな音色を提供します。14代目となる本製品では、初代モデルで採用されたミズメ桜を復活させました。
・ミズメ(水目)桜ハウジング
古くは弓にも使われたカバノキ科カバノキ属の落葉高木。樹皮や材観がサクラに似ていることから、ミズメ(水目)桜とも呼ばれます。
■蒔絵を施した、越前漆のハウジング - 1,500年以上の歴史を持つ越前塗
ATH-W2022は越前塗を採用し、ヘッドホンのハウジングに漆塗りを施しています。職人が一筆一筆に想いを込め、丁寧にえがいた蒔絵(まきえ)は、空気に触れることで色合いが変化します。時間の経過とともに変わっていく蒔絵の姿をご堪能ください。また、杢目と同様に、蒔絵も一台一台職人の手書きにより味わいが異なることから、世界に一つしか存在しないヘッドホンとなります。
漆が持つ独特の深い輝きと堅牢さから、人々から永く愛され続けてきた越前漆器。その歴史は1,500年余りに達し、磨き抜かれた伝統の技を今に伝えています。伝統工芸品としての漆器は、お椀・お重など家庭用品はもとより、現代の感覚および生活様式にマッチした室内装飾品、贈答品などにも広く使われています。ハウジングに採用している透き漆は、アメ色がかった透明な色をしており、ゆっくりと時間をかけてさらに透けていく特徴があります。見るたびに表情が変わる越前塗をどうぞお楽しみください。
桜 - SAKURA -
ヘッドホンの左側には、日本の象徴ともいえる満開の桜が咲き誇っています。春に見ることができる桜の多くは、明治時代以降に日本各地へ広まった「ソメイヨシノ」という品種ですが、昔は時期も咲きかたも異なる桜を愛でていた時代がありました。
古来より現存する4 種類の桜を散りばめることで、日本の文化を表現しています。大島桜の白色、江戸彼岸の白色、八重桜の赤紅色、そしてソメイヨシノの薄桜色。彩色豊かな桜を、ぜひご堪能ください。
鳳凰 - HOU-OU -
ヘッドホンの右側には、日本文化において平和の象徴として尊ばれ、アジアを中心に広く知られる想像上の瑞鳥、鳳凰がいます。下部には、鳳凰の宿木(やどりぎ)である梧桐(あおぎり)の花と葉がえがかれています。
鳳凰の目と梧桐の花には、貝片を漆面に装着する「螺鈿(らでん)」装飾を施し、見る角度により輝きが変わります。また、鳳凰の体には金を施し、「針切り」という技法で、羽毛をきらびやかに、かつ繊細に表現しています。
・外観パーツの調達から加工まで日本国内で行い、東京自社工場で最終仕上げ
2019年に発売した ATH-AWKT、ATH-AWASが約13代目となるウッドモデルとなりましたが、すべてオーディオテクニカ自社工場、日本生産にこだわっております。これまですべての「木のヘッドホン」は、オーディオテクニカの日本国内工場にて、職人の手作業による丁寧な組み立てや厳しい検査・品質基準をクリアして生産されています。
■バッフル一体型58mmドライバー - 記念モデルだから実現できる、音響技術への挑戦
・音の輪郭を際立たせる、積層純鉄板を採用した磁気回路(PAT.P)
ドライバーユニット内のヨークの底部とポールに積層純鉄板を採用しています。磁気の流れを整えることで、音の輪郭がより一層際立ち、かつてない透明感のある音を再生します。
・芯のある中高域音と優れた高域特性、純チタン製センタードーム
純チタンの厚さ30ミクロン(0.03mm)までプレスしたものをドーム形状に成型することで、中高域の音に芯ができるため、高域特性に優れる音質効果が発揮されます。また、振動板外周部にはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングを施したPEN(ポリエチレンナフタレート)材を採用し、剛性を高めています。
・ハイエンドモデルのコアマウントテクノロジー(PAT.P)を最適化
ATH-ADX5000やATH-AP2000Tiなどのハイエンドモデルの技術を本製品専用に最適化。バッフルダンパーとイヤパッドの位置関係を見直すとともに、耳からハウジングまでの音響空間を1/3に仕切るポジションにボイスコイルが配置される構造を採用。音源に対して極めて自然な音場で、抜けの良い音を再生します。また、ボイスコイルには高純度の6F-OFC*を採用し、精細な表現を可能にしています。
*6N-OFC:純度99.99997%の無酸素銅(OFC:99.99%純度の無酸素銅)
■和鹿革イヤパッド・ヘッドパッド - 極上の装着感と自浄作用により、長く衛生的に使える
・和鹿革のイヤパッド・ヘッドパッドを世界初採用
縄文なめしの技法を用いて、和鹿の革をイヤパッドとヘッドパッドに採用しています。しっとり、ふっくらした触感で、今まで体験したことのない極上の装着感が得られます。鹿革には汗がついても匂いが付きにくいなど、自浄作用もあるため常に衛生的にお使いいただけます。
■2種の高品質ケーブルを付属 - 世界最高水準の7N-Class D.U.C.C*に6N-OFCを組み合わせて高純度伝送
・左右の音の分離感を高めた両出しバランスケーブル
音の出口には、6.3mmステレオ標準プラグを採用したケーブルと、4ピンのXLRMバランス端子を採用したバランスケーブルを付属。線材には、世界最高水準の高純度銅を使用した7N-Class D.U.C.C*に6N-OFCを組み合わせることで、純度を極めた伝送を可能にしています。
*7N-Class D.U.C.C.(Dia Ultra Crystallized Copper):特殊レベルで品質管理された原料・製法で製造される世界最高水準の7Nクラス高純度銅を使用した、ハイエンドオーディオケーブル専用の高純度銅導体。
※「D.U.C.C.」は三菱マテリアル株式会社の登録商標です。
・着脱式の高音質A2DC*コネクター
オーディオ品質と耐久性に優れた専用設計コネクター、A2DC*を採用。音切れやノイズを排除するため、コネクター先端部を独自に設計。あらゆる動きに対しても安定した信号が伝送され、音の情報を正確に伝えることができます。リスニングを繰り返しても変わらない耐久性により、長期間ご愛用いただけます。
*A2DC:Audio Designed Detachable Coaxial
■木曽檜と白桐の木製収納ケース - ケースの上蓋に木曽檜を、下部に白桐を採用
・収納ケースの上蓋に木曽檜を採用
奈良の正倉院など、古くから歴史的建造物に用いられてきた木曽檜(きそひのき)。長野県と岐阜県にまたがる木曽谷に育つ天然檜は、安土桃山時代から現存する最高級の檜とされています。収納ケースの上蓋に木曽檜をあしらい、通気孔を設置することで保管性を高めています。
・収納ケース下部に白桐を採用
鳳凰の宿木である梧桐を想起させる白桐。ヘッドホンなど保管する際に最適な木材の一つで、湿度コントロールや防虫性に優れています。ハウジングにえがかれた鳳凰が羽を休めるように、ヘッドホンを優しく包み込みます。
・収納ケースの梱包材に、京都産ちりめん生地を採用
日本の伝統と文化を重んじる本製品は、梱包材までこだわっています。美しいシボと光沢、伸縮性を兼ね備えた、伝統ある京都産のちりめん生地を採用しています。
■60周年記念パッケージ - 日本の伝統的技法である越前和紙を用いたスリーブ
60周年記念モデルでは、日本の伝統的技法である越前和紙を用いたスリーブを共通のデザインとして採用しています。
・シリアルナンバーと60周年ロゴをレーザー刻印
煌びやかなダイヤモンド彫刻により、限定生産を表すシリアルナンバーが刻印されています。
仕様説明
型式 |
密閉ダイナミック型 |
ドライバー |
φ58mm |
出力音圧レベル |
98dB/mW |
再生周波数帯域 |
5〜50,000Hz |
最大入力 |
2,000mW |
インピーダンス |
48Ω |
質量(コード除く) |
約450g |
入力端子 |
A2DCコネクタージャック |
付属品 |
コード(着脱式):3.0m(φ6.3mm金メッキステレオ標準プラグ)、バランスケーブル(着脱式):3.0m(XLR-Mコネクター4ピン)、ケース、ポーチ(ケーブル収納用) |
メーカー保証 |
3年 |
※製品の仕様、外観などは予告なく変更されることがありますので、予めご了承ください。