オーディオ逸品館.JP ESOTERIC - ESSD-90291(SACDソフト ホルスト:組曲《惑星》 グリーグ:組曲《ペール・ギュント》から)《JP》【完売】
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ESOTERIC - ESSD-90291(SACDソフト ホルスト:組曲《惑星》 グリーグ:組曲《ペール・ギュント》から)《JP》【完売】

商品コード : ESSD-90291
製造元 : ESOTERIC
メーカー希望小売価格(税抜) : 3,637
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ESOTERIC 名盤復刻シリーズ紹介リンク

ホルストの画期的な作品を「20世紀の名作」へと引き上げたカラヤン&ウィーン・フィルの記念碑的な名盤。

エソテリックによる名盤復刻シリーズ SACDハイブリッドソフト

ティアック株式会社(本社:東京都多摩市、代表取締役社長:英 裕治)は、エソテリックによる名盤復刻シリーズとして Super Audio CDハイブリッド・ソフト 3作品「ホルスト:組曲《惑星》グリーグ:組曲《ペール・ギュント》から」「ハープ協奏曲&変奏曲集」、および「シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調 《ます》幻想曲 ハ長調 《さすらい人》」を販売開始致します。

アナログ時代の華となったデッカへの録音プロジェクト

ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908〜1989)は、レコード録音に対して終生変わらぬ情熱を持って取り組んだパイオニア的存在であり、残された録音もSP時代からデジタル録音まで、膨大な量にのぼります。その中でカラヤンが一つの頂点を迎えたのは、1950年代後半のことで、1955年にベルリン・フィルの常任指揮者、翌1956年にザルツブルク音楽祭およびウィーン国立歌劇場の芸術監督に就任し、イギリスのフィルハーモニア管弦楽団、ミラノ・スカラ座とも関係を深め、文字通りヨーロッパ・クラシック音楽界の「帝王」と目されていた時期でしょう。録音面でも、1940年代後半から開始したウィーン・フィルおよびフィルハーモニア管とのEMIへの録音に加えて、1959年からはベルリン・フィルとはドイツ・グラモフォンへの、ウィーン・フィルとはデッカへの録音がスタートし、ちょうどステレオ録音が導入されて活気付いていたレコード市場を席巻することになりました。中でも、名プロデューサー、ジョン・カルショウとのコラボレーションによって、ウィーン・フィルと進められたデッカへの録音では、当時デッカが提携していた米RCA経由による巨大なアメリカ市場での発売も見据え、綺羅星のような豪華キャストをそろえたオペラ全曲盤やスタンダードなシンフォニー、さまざまなオーケストラ曲などの名盤が続々と生み出されたのです。当アルバムにカップリングされたホルストの「惑星」とグリーグ「ペール・ギュント」(第1組曲全曲に第2組曲から2曲を追加した6曲で構成)も、そうした名曲・名盤に数えられてきました。

1961年9月、ウィーン・フィルとの集中的な録音セッションの産物

カラヤンがウィーン・フィルを初めて指揮したのは1934年8月のザルツブルク音楽祭ですが、両者の活動が本格化するのは第2次大戦後のことで、1946年以降、演奏会とEMIへの録音との両輪で密接なかかわりを持つようになりました。1959年秋には ウィーン・フィル初の日本も含むアジア、アメリカ、カナダへの大規模なワールド・ツアーに同行、1960年のザルツブルク音楽祭では祝祭大劇場の杮落しで共演、また「ばらの騎士」の映像も収録するなど、カラヤンとウィーン・フィルとの関係が急速に接近しています。このアルバムのホルストとグリーグが録音された1961年は、5月にデル・モナコ、テバルディとの「オテロ」全曲盤、6月にレオンタイン・プライスとのクリスマス・アルバムを相次いで録音し、9月に国立歌劇場のシーズンが始まると、オペラ上演と平行して、ウィーン・フィルとはデッカによる集中的な録音セッションが持たれ、わずか2週間強の間にLPにして5枚分の録音を完成させているほどです。

英国拠点の指揮者・オケではない「惑星」の草分けの1枚

1914〜17年に作曲・完成されたホルストのオーケストラ用組曲「惑星」は、作曲者による2種の自作自演(1922−24アコースティック録音、1926年電気録音)も含めSP時代から録音が行われ、LP時代に入ってもエイドリアン・ボールトら英国系の指揮者・オーケストラによる録音が行われていました。ステレオ録音技術の到来とともにそうした状況が変わり始め、このカラヤン&ウィ−ン・フィル盤は、レオポルド・ストコフスキー指揮ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団の米キャピトル盤(1956年録音)と並び、英国を拠点としない指揮者・オーケストラによる同曲録音の草分けとなり、作品を世界的に知らしめる起爆剤となりました。また「惑星」は、このコンビによるデッカ録音の中でも最も時代的に新しい音楽の録音であり、音響面でのチャレンジという点でも、「ツァラトゥストラはかく語りき」などと並んで野心的なレパートリーでもありました。プロデュースを手掛けたジョン・カルショウの部下だったレイ・ミンシャルによる回想(1996年)によると、「惑星」はウィーン・フィルにとっては新規で馴染のないレパートリーであったため、自信家のカルショウでさえ、セッション終了後も不安を感じていたほどだったそうです。しかし翌年に発売されてからは高く評価され、作曲家の娘であったイモージェン・ホルストも愛好するほどの定番のレコードとなりました。カラヤンは「惑星」を同年11月にウィーン国立歌劇場のバレエ公演で2回取り上げているもののコンサートでは演奏しておらず、このデッカ録音もあくまでもレコード録音を意図して制作されているという点が、必ずしも実演に左右されないカラヤンの録音レパートリー選定のポリシーのあり様を示し、さらにその背後にある音楽市場でのレコード録音という媒体の重要性の高まりの証左ともなっています。またこの「惑星」録音は、現在のところウィーン・フィルによる唯一のもの(しかも同フィルは演奏会で全曲を取り上げたことはまだなし)であるという点も、同団のディスコグラフィの中で輝きを放っています。

密度の濃いサウンドを理想的な形で収録

セッションはステレオ時代のデッカの常駐ホールだったウィーンのゾフィエンザールで行われ、ゴードン・パリーとジェームズ・ブラウンがエンジニアを担当し、収録にはデッカ自社製の18チャンネルのミキシング・コンソール、ノイマン社製の3種類のマイク(KM53、KM56、M50)が使われています。1826年に建てられ、当時のバイエルン王マキシミリアン1世の娘でハプスブルク家のフランツ・カールに嫁いだゾフィー妃にちなんで名づけられたこのホールは、19世紀後半には舞踏会場として使われ、ヨハン・シュトラウス2世も演奏したことで知られた歴史的建造物でしたが、20世紀中盤、ステレオ録音の開始とともに、デッカによって録音会場として使われるようになりました。残響が多い本拠地ムジークフェラインに比べて、天井が高く、響きが少なく、細部の音まで明晰に収録できる環境はデッカのレコーディング・ポリシーに最適で、このホルストもウィーン・フィルの貴族的で高雅な響きが生々しく捉えられており、デッカによる最上の録音のお手本のような仕上がりになっています。弦のコル・レーニョによる不気味な5拍子の響きの上でひそやかに始まる第1曲「火星」の、冒頭から金管と打楽器が加わってクライマックスに至る約3分間の緊張感、ウィンナ・ホルンの美しい独奏に導かれ、木管楽器の魅惑がクローズアップされてゆく「金星」、分厚い響きに耳を奪われ、レガート気味の弦が音楽を決して無機的に響かせない名曲「木星」、躍動感のある行進が圧倒的な「土星」など、ホルストが書き込んだ、多数の打楽器を含む巨大な4管編成のオーケストレーションの妙を余すところなく開示させていく鮮やかさはカラヤンならでは。そして最後の「海王星」の後半では、遠くから響くように指定された虚空に消えてゆく女声合唱のリフレインが実に効果的な空間性をもってステレオのパースペクティヴの中に再現されており、音響効果に並々ならぬこだわりを持っていたカルショウならではミキシングが実現しています。

CD化されたのはデジタル初期の1987年でLP時代からデッカ録音を日本でライセンス販売してきたキング・レコードからの発売でした。1996年には海外で新たにリマスターされ、DECCA THE CLASSIC SOUNDのシリーズの1枚に加わり、2012年にはSuper Audio CDシングルレイヤーでも発売され、その後SHM-CDやMQA-CDなどの様々なパッケージソフトでも再発売されるなど、カタログの要として位置づけられていたことが判ります。今回は初のSuper Audio CDハイブリッド化となります。これまで同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業をおこないました。特にDSDマスタリングにあたっては、「Esoteric Mastering」を使用。入念に調整されたESOTERICの最高級機材Master Sound Discrete DACとMaster Sound Discrete Clockを投入。またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を伸びやかなサウンドでディスク化することができました。

「イギリス・ローカルだった『惑星』を世界に知らしめた金字塔的名盤」
「カラヤンの演奏は実に素晴らしい。彼の意図がオーケストラによく徹底し、変化に富んだ、そしてキリリと引き締まった見事な演奏となっている。「火星」「天王星」「海王星」を除いた他の曲は正直言ってあまり面白い曲ではないけれど、カラヤンの巧みな演出で少しも飽きさせない。」
『レコード芸術』1962年11月号 推薦盤
「『惑星』がハイファイ録音向きの作品として大きな人気を得たのは、このカラヤンとウィーン・フィルによるステレオ・レコードが導火線となった。のちのカラヤンには見られない一種の熱気といったものがあり、当時まだあまり知られていなかったこの曲に対する意気込みが感じられる。録音もかなりすぐれたもので、そう古くはない歴史的名盤の1枚といって差し支えなかろう。」
『クラッシック・レコード・ブック Vol.2 管弦楽曲編』1980年
「ステレオ初期にこの『惑星』のブームを作ったのはカラヤン。若さを反映してかテンポはかなり速いが、それぞれの曲の持ち味を十分に引き出している点は、ブームの火付け役としての面目躍如たるものがある。」
『クラシック名盤大全・管弦楽曲編』1998年
「イギリス・ローカルだった『惑星』を世界に知らしめた金字塔的名盤。不慣れな曲ということもあってか、アンサンブルが乱れる箇所も見られるが、そのスリリングさも含めて、この曲の持つ外交的な側面の魅力を余すところなく音にした快演である。不気味で力強いワーグナー・チューバの使用など、ショルティと『指環』全曲のレコーディングを進めていた時期のウィーン・フィルのサウンドもプラスに働いているのだろう。弱奏部の暖かい音色も同団ならではのものだ。」
『最新版クラシック名盤大全・交響曲・管弦楽曲編』2015年
[収録曲]

◇グスターヴ・ホルスト(1874-1934)

組曲《惑星》 作品32
[1] 第1曲 火星 ― 戦いをもたらす者
[2] 第2曲 金星 ― 平和をもたらす者
[3] 第3曲 水星 ― 翼のある使者
[4] 第4曲 木星 ― 喜びをもたらす者
[5] 第5曲 土星 ― 老いをもたらす者
[6] 第6曲 天王星 ― 魔術師
[7] 第7曲 海王星 ― 神秘なる者

◇エドヴァルド・グリーグ(1843-1907)

劇音楽《ペール・ギュント》から
[8] 第1曲 朝(第1組曲 作品46の1)
[9] 第2曲 オーセの死(第1組曲 作品46の2)
[10] 第3曲 アニトラの踊り(第1組曲 作品46の3)
[11] 第4曲 山の魔王の宮殿にて(第1組曲 作品46の4)
[12] 第5曲 イングリッドの嘆き(第2組曲 作品55の1)
[13] 第6曲 ソルヴェイグの歌(第2組曲 作品55の4)
[詳細]

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

録音 1961年9月5日〜22日、ウィーン、ゾフィエンザール
初出 [1-7]SXL 2305(1962年)
[8-13]SXL 2308(1962年)
日本盤初出 [1-7]SLC1180(1962年10月)
[8-13]SLC1185(1962年11月)
オリジナル・レコーディング [レコーディング・プロデューサー]ジョン・カルショウ
[バランス・エンジニア]ゴードン・パリー&ジェームズ・ブラウン

※製品の仕様、外観などは予告なく変更されることがありますので、予めご了承ください。

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