Super Audio CD/CD Player
一体型デジタルプレーヤーK-01は登場以来、その類まれなる音楽再生能力が高く評価され、数多くの賞を受賞。世界中でデジタルプレーヤーのリファレンス機としての地位を不動のものとしました。更なる進化を果たした「XD」エディションは、高い完成度を誇る『VRDS-ATLAS』スーパーオーディオCDトランスポートメカニズムとプライドを賭けた完全自社設計の『Master Sound Discrete DAC』という、フラッグシップGrandioso K1Xの開発で培った2つの新技術を纏い、音楽再生能力に更なる磨きをかけました。交響曲のクライマックスをスリリングに描く驚異的なダイナミックレンジと解像力。音楽のディテールを表情豊かに描き分ける音色の多彩さ。シルクのように滑らかなアリアから、エッジの効いたロックまで、実に様々なジャンルに適応する柔軟性。音楽愛好家を虜にしてきた、ゆるぎない銘機の新たなる血統が生み出すサウンドを、心ゆくまでお楽しみください。
VRDS ATLAS
VRDS(Vibration-Free Rigid Disc-Clamping System)は、ブランド設立以来、ESOTERICがこだわり続けてきたCD/スーパーオーディオCDトランスポートメカニズムの基幹技術です。ディスクを同径のターンテーブルに確実にクランプして回転させ、ディスク自身の回転振動やメカニズムの不要振動を徹底して排除します。また、ターンテーブルでディスクの反りを矯正することで、光学ピックアップとディスクピット面の相対光軸精度を大幅に向上させ、サーボ電流を極小化。これらにより、ディスク読み取りエラーの大幅な減少と優れた音質を実現します。
特徴
■VRDS-ATLASがついにK-01に搭載
VRDSメカニズムは、30年以上にわたり、進化を続けてきました。その輝かしい歴史の中で、最大のハイライトが、最高レベルの完成度と高音質を誇る新プラットフォームVRDS-ATLASの誕生です。フラッグシップモデル(Grandioso P1X、K1X)に採用されたVRDS-ATLASリファレンスメカニズムの資質を余すところなく継承した、K-01XD専用のVRDS-ATLASメカニズムを搭載しました。
■新しいVRDS-ATLAS ― ATLAS 01
K-01XDに搭載されたATLAS 01は、上位モデルと同一の20mm厚ブリッジを採用。極めて高い剛性と重量を誇り、音質に影響を及ぼすあらゆる振動を減衰します。ターンテーブルは、音質に定評のあるジュラルミン製とし、SS400スティール製ブリッジはVRDS-NEOよりも大型化し、スピンドル軸受けは、上位モデル同様スティールボールによる点接触のスラスト軸受けで、摩擦や回転ノイズを極限まで抑える設計としました。
■ワイド&低重心設計がもたらす振動の最適なコントロール
VRDS-ATLASは、VRDS史上最も静かで、エレガント。それを実現する鍵となったのが、振動をより効率的に減衰させるメカニカルアース技術です。メカニズム全体を幅が広く、背が低いワイド&ロープロファイル設計とすることで、低重心化。同時にターンテーブル駆動用モーターを従来のブリッジ最上部からターンテーブルの下側に移動することで、振動がアースされるまでの経路を大幅に短縮化し機械的ノイズを低減。トレーはくり抜きを最小限とすることで剛性を高め、特殊な振動吸収エラストマー樹脂製ストッパーでトレー収納時の共振も防いでいます。
■音質の要となる強力な電源回路
力強さと彫りの深い立体的なサウンドを誇るKシリーズの音質の鍵は強力な電源部にありました。今回の新しいXD エディションは、電源部も大幅に強化され、音色に更なる深みを加えています。K-01XDは合計4つの大容量トロイダルトランスを搭載。D/Aコンバーター部のL/R、メカニズム、デジタル回路をそれぞれ専用の電源トランスから給電する贅沢な仕様としています。
■新たにローフィードバックDCレギュレーター/スーパーキャパシターを搭載
Grandioso P1X/D1X の開発で培った技術を導入し、電源レギュレーターは、集積回路を使わないディスクリート構成で、フィードバック量を最小限とするローフィードバックDCレギュレーターを採用。力強く開放感溢れるサウンドを実現しています。また、合計71本(合計容量1,850,000μF=1.85F)のスーパーキャパシター(大容量コンデンサー)を搭載。電源の大容量化で、低域の解像度などに目覚ましい音質向上を遂げています。
■シャーシコンストラクションと部品配置
VRDS-ATLASトランスポートメカニズムはセンター配置とし、5mm厚のスティール製ボトムシャーシに固定して、独自のピンポイントフット(特許第4075477号、第3778108号)で3点支持。これにより回転メカニズムの振動を効果的に抑制しています。シャーシ内部はダブルデッキ(2 階建て)構造とし、主にオーディオ基板を上層、電源回路やトランス類を下層に配置することで、磁束漏れや振動などの影響を防ぐとともに電源供給の配線を最短化しています。
■セミフローティングトップパネル
トップパネルをネジで締め付けないセミフローティング構造にすることで、伸びやかで開放感のあるサウンドを引き出します。
■目指したのは音楽の躍動感、エネルギーの完全なる再現
集積チップでは実現することのできない、吟味を重ねたディスクリート部品で回路を組み上げることで、音楽の「躍動感」、「エネルギー」の完全なる再現を目指す。ESOTERICのトップ・エンジニア・チームが、プライドを賭けた渾身のサウンドが、完全自社設計のディスクリートD/Aコンバーター Master Sound Discrete DACに結実しました。
■贅沢な物量投入と強力な電流出力能力
Master Sound Discrete DACは、ESOTERIC史上最も革新的なDACとしてGrandioso D1Xに初めて搭載され、そのライブ感溢れるサウンドが高く評価されました。K-01XDに搭載されたバージョンでは、K1X版のエッセンスを凝縮しつつ、シンプルな回路構成とすることで更なる高みへと導いています。DACは、1チャンネル当たり32のエレメントから構成され、各エレメントは、クロックドライバー、ロジック回路、コンデンサー、抵抗などの部品から構成され、主要部品は、32エレメント分を全て独立させるなど、D1Xのフィロソフィーをそのまま発展させた贅沢な物量投入により、音楽のエネルギーを余さずピュアに出力します。K-01XDは、プレミアム・グレードの高音質パーツを贅沢に採用し、さらに一歩進んだ高音質を実現しています。
■高度なデジタル処理能力
独自に開発された64bit/512Fs対応のΔΣモジュレーターを搭載し、DSD22.5MHzの再生をはじめとする最新フォーマットに対応。DSD、PCMをそれぞれ最適に再生するためのFPGAのデジタル処理アルゴリズムは、Master Sound Discrete DACのために開発された専用のアルゴリズムになっています。
■高度な品質管理が生む高音質
部品の公差が演算精度に直結するディスクリートDACにおいては、電子基板の製造にも高度なノウハウと品質管理が求められます。ESOTERICの自社ファクトリーは、病院のオペ室と同レベルのクリーンルームで、無酸素炉でハンダ付けを行うなど、世界有数の基板マウント技術を誇ります。オーディオ、医療・航空宇宙・防衛関連の電子基板製造で培った技術がMaster Sound Discrete DACの高品質を支えています。
■独自の電流伝送強化型出力バッファー回路、ESOTERIC-HCLD
ESOTERIC-HCLD※出力バッファーアンプは、応答速度を表すスルーレートが2,000V/μsという驚異的なハイスピードを誇る素子を採用。アナログ出力回路にとって最も重要で強力な電流伝送能力とスピードを極限まで追求し、息を呑むほどのダイナミックレンジで音楽のリアリティーを再現します。 ※ HCLD:High Current Line Driver
■高音質な電流伝送方式 ES-LINK Analogを装備
アンプとの接続にライン接続(XLR、RCA)のほか、ESOTERIC独自の電流伝送方式ES-LINK Analogを採用。HCLDバッファー回路の強力な電流供給能力を生かすことにより、信号経路のインピーダンスの影響を受けにくくし、信号を力強く伝送することが可能。対応機器のポテンシャルを最大限に発揮します。
■Grandioso Custom VCXO II搭載
デジタル再生の高音質化の最大の鍵はクロック回路にあるといっても過言ではありません。良質なクロック回路こそ、ハイエンドプレーヤーの心臓部なのです。K-01XDは、P1X/D1X用に開発された高音質クロックデバイスGrandioso Custom VCXO IIを新たに搭載しました。従来の内部回路パターンや使用部品を変更し、音質を更に吟味して開発。位相雑音が極めて少なく、優れた中心精度(±0.5ppm)を誇ります。また、両モデルともにマスタークロックジェネレーター(G-01XまたはG-02X)と接続し、内部回路をさらに高精度な10MHzクロックに同期させることで音質をグレードアップすることも可能です。 ※電圧制御型水晶発振器
■外部入力のD/Aコンバーター機能、USB端子装備、多彩なD/Dコンバート、MQA対応
DSD22.5MHz、アシンクロナス伝送対応のUSBをはじめとする各種デジタル入力端子を装備し、D/Aコンバーターとしてもご使用いただけます。PCMデジタル信号を2/4/8/16倍(最大768kHz)にアップコンバートする機能や、PCMからDSDに変換する機能を搭載。MQA-CDのデコード再生やUSB入力をはじめとする各デジタル入力再生時のMQAコーデックにも対応します。
仕様説明
■再生可能ディスク
ディスクの種類 |
スーパーオーディオCD、CD(CD-R/CD-RW対応) |
■アナログ音声出力
XLR/ESL-A |
端子:1系統(L/R)
出力インピーダンス:114Ω
最大出力レベル: 5.0Vrms(1kHz、10kHz負荷時) |
RCA |
端子:1系統(L/R)
出力インピーダンス:34Ω
最大出力レベル:2.5Vrms(1kHz、10kHz負荷時) |
■デジタル音声出力
XLR |
端子:1
出力インピーダンス:3Vp-p(110Ω負荷時)
出力信号形式:リニア PCM(AES/EBUフォーマット)44.1kHz/16bit(CD再生時) |
RCA |
端子:1
出力インピーダンス:0.5Vp-p(75Ω負荷時)
出力信号形式:リニア PCM(IEC60958フォーマット)44.1kHz/16bit(CD再生時) |
■デジタル音声入力
RCA |
端子:1
入力信号形式
リニアPCM :32k〜192kHz、16/24bit(IEC60958フォーマット)
DSD:2.8MHz(DoPフォーマット) |
光デジタル |
端子:1
入力信号形式
リニアPCM:32k〜192kHz、16/24bit(IEC60958フォーマット)
DSD :2.8MHz(DoPフォーマット) |
USB B |
端子:1(USB2.0準拠)
入力信号形式
リニアPCM:44.1k〜384kHz、16/24/32bit
DSD:2.8MHz、5.6MHz、11.2MHz、22.5MHz |
■クロック入力
BNC |
端子:1
入力インピーダンス:50Ω
入力可能周波数(±10ppm):10MHz
入力レベル :サイン波 0.5〜1.0Vrms |
■外部コントロール入力
RS-232C |
端子:1
トリガー:1(3.5mmモノラルミニジャック)入力レベル 12V、55mA |
■オーディオ特性
周波数特性 |
5Hz〜70kHz(-3dB、スーパーオーディオCD、0dB、DSDF=F2、XLR出力時) |
S/N比 |
113dB(A-weight、スーパーオーディオCD、0dB、DSDF=F2、XLR出力時) |
歪率 |
0.0007%(1kHz、スーパーオーディオCD、0dB、DSDF=F2、XLR出力時) |
■総合
電源 |
AC 100V、50/60Hz |
消費電力 |
26W |
外形寸法
(W×H×D) |
445 × 162 × 438mm(突起部含む) |
質量 |
31kg |
付属品 |
電源コード × 1 リモコン × 1 |
※仕様および外観は改善のため予告無く変更することがあります。